2010-02-22

開発費の高騰はゲームとは無関係な部分で行われている気がする 開発費の高騰はゲームとは無関係な部分で行われている気がする  - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 開発費の高騰はゲームとは無関係な部分で行われている気がする  - Nao_uの日記 開発費の高騰はゲームとは無関係な部分で行われている気がする  - Nao_uの日記 のブックマークコメント

ゲーム屋などをやっていますと、昨今のゲーム作りで「これ、本当に必要な作業なのか?」と疑問に思う事がしばしばあります。

 例えば、キャラクターアニメーション。昔は人体の動きを最低限の間接で作った骨の動きで表現していましたが、最近はモデルのハイクオリティ化に伴い、指先の動きを再現するハンドモーションや、イベントシーンのセリフに合わせて表情や唇の動きをおこなうフェイシャルモーションも当然になってきました。

 が・・・ちょっと想像して見てください。これって、ゲームに関係ない部分ですよね?


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実際のところそんな感じ。クライアントが突っ込みいれるのって、基本的に見た目のトコだしさ。

 なんでも豪華ってのは、方向性を絞れない人のやり方だと思ってる。


たったひとつの冴えたやりかたの無くなった業界 たったひとつの冴えたやりかたの無くなった業界 - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - たったひとつの冴えたやりかたの無くなった業界 - Nao_uの日記 たったひとつの冴えたやりかたの無くなった業界 - Nao_uの日記 のブックマークコメント

新しいゲームのアイディアが尽きたとかもうゲーム業界自体が駄目だってことが言いたいわけではない。現在のゲーム業界でヒットを生むために必要なことは、一点でも突き抜けたポイントを作ることなのではなく、一点たりとも隙を作らないでプロダクトを送り出す事ではないかと思うのだ。

 ゲームの根幹を成すシステム、ボリューム、物語、登場するキャラクター、及びその声等を担当するキャスティング、ユーザーを無駄に戸惑わせないインターフェースや、ゲーム冒頭のスムーズな導入方法、そして的確な市場調査と訴求したユーザーへ向けての的確なプロモーション、その後のシリーズ展開。すべてにソツが無いように、慎重に慎重にプロダクトを送り出さないと成功することが難しくなっているのではないか。


昨今のある程度お金がかかってるゲームでは、少なくともグラフィックに関して手を抜くことは許されない。たとえゲームに関係ない(?)部分だからといってもカットシーンでハンドモーションやリップシンクのないゲームは明らかに見劣りしてしまう。

すべての映画に『アバター』並みのクオリティや技術開発を求められるようでは映画なんて作れないし、ゲームもまたそうなんだろうけど、何にしても取れる選択肢はどんどん狭まってきてるような。

あとプログラマ視点で考えると、「ゲームに関係ない」というのであればむしろ、無駄に複雑なハードへの最適化作業とかマルチプラットフォーム対応みたいなまさにゲームに全く関係ないところにやたらとコストがかかってしまうのはほんとに何とかならないものかと思う