■ [映画]フラガール 
昭和40年、石炭需要の減少で苦境に陥った福島県の炭鉱町で、従業員の雇用の新たな受け皿として作られた「常磐ハワイアンセンター」ができるまでの話。ここの映画情報サイトの「見てよかった Top10」でずっと一位、評価のほうも５段階で大多数の人が5をつけてたりするような映画なので以前から気になっていたのを見てきた。
内容に関しては、期待を裏切らないとてもいい話だった。伏線や話の組み立ても丁寧で、展開はベタだけどそれもまた良い。特にラスト近辺の、蒼井優の踊りの素晴らしさ無しには成り立たないシーンは印象的。こないだの『ハチミツとクローバー』を見た時にも思ったけど、この人ほんと芸達者だなぁ…。
一応、実話をベースとした話になっているらしいのだけど、いくら鉱山が衰退しつつあるからといって、従業員の娘にフラダンスを教えて「東北の炭鉱町にハワイを作るんだ」みたいなコンセプトで一発逆転を図ろうとするのは、今考えても相当に無茶な試みに思える。座して緩やかな死を待つのみ、というのはあまりに非生産的にしても、もしその場に自分がいたなら、きっと映画の中の人同様に「そんなの絶対うまくいくはずがない」と考える方に回っていたに違いない。
