2006-11-03

Nao_u20061103

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昨日は日帰りで名古屋に遊びに行ってきた。

といっても当日にポートメッセ名古屋で行われていたWiiの体験会に行ってきたわけではなく、たまたま両親が名古屋に来る用事があったので、東京在住の姉とともに名古屋に現地集合して、普通に観光してきただけだったりする。名古屋駅に着くと、中日ドラゴンズの優勝パレードを見るためにたくさんの人が集まっていたけど、時間が合わないのでパレードは見ることができなかったのが残念。

結局、行ってきたのは名古屋城熱田神宮トヨタ産業技術記念館の3箇所。

名古屋城はまぁ予想通りの内容。熱田神宮は七五三のお参りに来ている人で賑わっていた。おみくじを引くと大吉だったけど、いままで大吉が出た後に何かいい事が起こった記憶は全くない。むしろ逆・・・。

最後の一つの産業技術記念館トヨタの施設だけに自動車関係の展示がメインだろうと思っていたら、予想以上にトヨタの技術開発の原点である、繊維機械に関する展示が充実していて面白かった。

綿花の綿から糸を作ったり、その糸を織機で布にする工程を手作業でやっていた頃の解説からはじまって、豊田の創始者豊田佐吉氏が発明した、そのような工程を機械化する自動織機が試行錯誤を経てどのように進歩してきたのかを、実際の機械で糸や布が出来上がる様子を見ながら学ぶことができる。古そうな機械でもよく整備されていて、今も変わらず稼動しているのはスゴイ。

自分も一応エンジニアの端くれとして、作業工程の自動化にはものすごく興味がある。布の織り方は、交差させた上下する縦糸のあいだを「シャトル」と呼ばれる横糸が巻かれた木片を往復させながら織っていくという基本部分は大昔から全く変わらない。*1その布を織る作業をさまざまな工夫で自動化し、高速かつ正確に織ることができるように機械が進歩していく過程を順番に追っていける展示は、とてもよく練られていて面白かった。

昔は糸を作るときに一本一本手作業で紡いでいたのが、ハンドルを回すだけで一度に何十本もの糸が紡げるように工夫した機械が作られ、それを歯車と水車の力で自動化する。

そうやって作られた糸を布に織る織機の方も、縦糸が切れたときに自動的に機械が止まるような工夫がされたり、横糸がなくなったシャトルを拳銃のリロードのごとく一瞬で新しいものに切り替える装置などが発明されてどんどん効率が上がっていく。このような機械が実際に動いている様子を見られるのはとても楽しい。

時代が進むに連れて布を織るスピードも上がり、古典的なやりかたの機械の中で一番高速だったものは、シャトルが機械の両端を、ゲーム画面でいうところの「10フレームごとに点滅」くらいの目にもとまらないような速度で正確に往復していた。

物理的に糸を巻いたシャトルを往復させる速度には限界があるため、その次の世代の機械では糸の先にごく少量の水滴を付けてシャトル無しで糸だけを飛ばすようになり、最新の機械では、水に弱い素材でも使えるように空気の力で糸を飛ばすようになったようだ。ここまで来るとコンピュータ制御で、二昔前のプリンタで画像を印刷するくらいの勢いで模様のついた布が織られていく。技術の進歩って素晴らしい。

それぞれの機械は古いものから新しいものまでボタンを押せばすぐ動き出せるように整備されていて、進化の過程を専門の解説員の人が機械を動かしながら詳しく説明してくれる。見ていて本当に楽しい、ものすごく力の入った展示になっていたように思う。

その後に見た自動車関連の展示も、変速機のギアボックスの中身や、オートマのギアチェンジがどのように行われているのかなどが歯車が回るところを見せながら解説されていたりなど、こういった博物館としてみれば十分すぎるほどに興味深く面白いものになっていたのだけど、それが霞んでしまうくらいに繊維関連の展示も充実していた。これで入場料500円は安い。

両親の帰りの飛行機の時間が迫っていたのであまりゆっくりと見ることがができなかったのが残念。鋳造・切削やプレスなどの加工の実演も面白そうだったけど時間の都合でほとんど見ることができなかったので、これはまた機会があればもう一度行って、じっくりと見てみたい。

あと、味噌煮込みうどんと味噌カツはとても美味だった。どこか近所で食べられるところはないかな?