2006-04-23

[][][]ゲーム制作の才能 ゲーム制作の才能 - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - ゲーム制作の才能 - Nao_uの日記 ゲーム制作の才能 - Nao_uの日記 のブックマークコメント

ゲーム制作のつらいところは(というか全ての仕事はそうですが)仕事を覚えると、それを応用する前に次に覚えなければならない事がすぐにやってくることです。仕方ないんですけどね。でも「もっと才能があったら楽かもなぁ」と思う時もあります。もっと才能があればもっと早くでき上がって、もっと寝れて...もっと酒を飲む時間もあって...あぁ...。

と言う訳で、今回は「ゲームの制作の才能」についてのお話です。

例えば仕事でトラブルが起きた時に(技術面も感覚的な面も)これを続けるか?あきらめるか?一部の仕様変更か?どんな変更か?等の選択をする時も「トラブルのミソ」をこれらのポイントから割り出して解決することになります。

 そしてこのポイントに対して一人ひとりの認識が浅いと制作のテンポは遅くなり、制作に時間がかかってしまう割に成果は出ず、おまけに沢山の落とし穴を自ら生み出すことにつながってしまいます。そして、面白くないまま...

 あ、あともう一つ言いたいのが、せっかく「状況把握の能力」と「先見性」がありながら、それ止まりで終わってしまっているもったいないケースもあったりします。簡単に言うと、せっかく問題に気づいてるのに、その場で解決しないで先送りにしてしまうケース。これは甘く見ない方が良いです。

 例えば「ココのところイマイチなんだけど、どうかなぁ」なんて言う時に「まぁ作りながら何とかしようか...」なんて言いながら進めてしまう時って確かにあるんですが、実際、本当にちゃんと「作りながら何とかなった」ためしなんて、まず無いです。大抵は後々になってから、その小さな後回しが大きな壁となってしまう事がほとんど。「いや、俺はあんまり無いなぁ」と言う人がいたら、それは本当に後回しにしても良いことだけを後回しにしたからか、問題だったことをそのまま忘れてしまっているか、どちらかだと思います。

「問題を先送りにしない」ということに関しては少し前のファミ通の桜井氏のコラムでも同様のことを言っていたような気がする。それだけゲーム制作の意思決定においては重要なことなんだろう。基本的に、あとで困るだけなので問題を先送りにして得になることなどまずありえない、と思っていたほうが良さそうな。


でもこうやって偉そうに言っている俺も、その手の失敗は大きなものから小さなものまで、死ぬほど沢山経験してきました。今思い返しても大反省です。でも俺はこの手の失敗事って忘れません。ほとんど覚えています。

 やっぱり悔しいからでしょうね。

 自分のうかつさや、能力の低い部分をまともに感じる部分ですからね。でもそれ自体が大切な財産です。

でもね、特に若い人に言いたいんですが、若いうちは自分がモノ作りに対して「確信犯」になることを目指して欲しい。

 今回はモノを作るため才能と呼べる検証方法を紹介したんですが、それらを十分に検討したなら、最終的には「俺はこういう意図でやったんだ」と言い切って作って欲しい。

 でないと失敗が「失敗の価値」を持たなくなる。つまり、悪い結果が出ても悔しくない。

 そして良い結果に対しても嬉しさのテンションも低くなります。それはもったいない!

 もちろん失敗をして欲しくはないけど、悪いと悔しい。良かったら思いっきり喜べる。と常に感じられるようでいて欲しいです。これは肝心な所です。

終わってみてから前回の仕事を落ち着いて振り返ってみると、結果としての読み違いや判断ミス、もっと違う手段で解決すべきだった問題など、反省すべき点が山のようにあったことが思い起こされる。

冷静に考えてみれば誰でも簡単に気づくような大きな問題が開発の流れの中では目に付かずに放置されてしまっていたり、もう少し時間があれば解決できたはずなのにその余裕を持つことができなくてそのままになっている類の問題など、遊んでくれた人の感想を見ていて、そういったものを見つけるたびになぜ対処することができなかったのか、ととても申し訳ない気分になってくる。

今回の仕事での反省点を順に挙げて整理し、次回に繰り返すことのないように、それぞれの場面でどうするべきだったのか、次に同じようなことが起こったときにはどう対処すべきか、をしっかりと考えておいて、次に生かせるようにしていきたい。