■ 3Dゲーム技術を使ったアニメ映画『マシニマ』の可能性
http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20030710202.html
3Dコンピューターゲームを使ってアニメ映画を作るという新たな手法が確立しつつある。
世界各国で、将来の大監督を夢見るクリエイターたちが、『Quake』や『Unreal』といったゲームの3Dグラフィックエンジンを利用したアニメ映画(画像)を制作するケースが増えている。こうした映画にかかる費用は、米ピクサー社などの映画会社が投じる製作費に比べれば微々たるものだ。
『マシニマ』(マシン・シネマ)と呼ばれる、比較的新しく予算のかからないこのジャンルは、大ヒット作となったピクサー社の『ファインディング・ニモ』[日本では12月公開予定]に匹敵するほどの作品は送り出していない。
だが、マシニマは急速に成長を続けており、マシニマがアニメの主力となる日も近いと予測する人たちもいる。とくに、写真のようにリアルな「シネマティック・コンピューティング」の時代を期待させる新世代のハードウェアやソフトウェアが到来間近であることは、そういった予測の強力な判断材料になっている。
■ 『マシニマ』映画を簡単に制作できるゲーム(上)
http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20060131204.html
■ 『マシニマ』映画を簡単に制作できるゲーム(下)
http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20060201207.html
『The Movies』を開発したライオンヘッド社のモリニュー氏は、アシュトンさんのツールほどわくわくするものはないという。「私も個人的に改造のファンだ。会社の同僚にも改造マニア出身がたくさんいる。改造を妨げようとはまったく思わない」とモリニュー氏。
しかし、このモリニュー氏の考えは、ビデオゲーム制作会社の幹部が広く共有しているものではない
マシニマの制作者――またはマシニマ制作ツールを提供する企業――を相手取った訴訟は、これまでのところ起きていないが、電子フロンティア財団の弁護士フレッド・フォン・ローマン氏は、それも時間の問題だと話す。「私の予想では、はっきりと特定できる登場人物、セット、プロット、小道具、商標などを使うマシニマの制作者に対し、法的な脅しをかけてくるケースが出てくるだろう。また、そういった『世界』を運営し、ゲーム内で制作ツールを提供する人に対しても、同じような脅しがかけられるだろう」と、ローマン氏は語る。裁判所がライオンヘッド社のような制作ツールのメーカーに対し、「仮想空間での著作権や商標の侵害を取り締まり排除する」ことを求めるのではないかと、ローマン氏は危惧している。
これまでのところ、『The Movies』と、このゲームで作ったマシニマでは、訴訟問題は起きていない。モリニュー氏は、「問題が出てくることは予想している」と認めた上で、「判例となる最初の訴訟の対象に、『The Movies』がならないことを祈るばかりだ」と語った。