2006-03-27

EA Senior Art Directorが明かすHD時代のチャレンジと課題 EA Senior Art Directorが明かすHD時代のチャレンジと課題 - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - EA Senior Art Directorが明かすHD時代のチャレンジと課題 - Nao_uの日記 EA Senior Art Directorが明かすHD時代のチャレンジと課題 - Nao_uの日記 のブックマークコメント

Most Wanted」は、Xbox360のローンチに間に合わせるために、Xbox360、PC、PS2GCの4プラットフォームへの開発をわずか9カ月で行なったという。人員は把握している限りで120人前後、予算は未公表とのことだが、EAならでは力業である。

これだけの人数を使ってこんなに短期間で制作するということは、作業手順の手戻りや試行錯誤はほとんど許されなかったのだろう。『Lord of the Rings』も映画に間に合わせつつ高いクオリティを維持するために似たような体制で作られていたようなので、制作パイプラインをしっかり整えて大人数を短期間の間に効率よく動かすためのノウハウを積んできているんだろうか。とてもEAらしい。

真似したいかどうかはともかくとして、大量のスタッフを効率よく作業員としてパイプラインに組み込むこのようなやり方は、次世代のゲーム製作のための有効な方法論の一つなんだろう。

デモの最後に「Most Wanted」の魅力のひとつであるカメラエディターを実演した。カメラエディターは、要するにリプレイ機能だが、いつでもどこでもリプレイを採ることができるだけでなく、強力な編集機能を備えており、かつ編集をコントローラのみで簡単に行なうことができるというもの。Zargarpour氏は、特にこのカメラエディターのインターフェイス革新性を絶賛し、「私は3Dツールをよく使うが、MAYAでもコントローラで簡単に編集できるようにならないか」とコメントし、場内を沸かせた。

この冗談にどのくらい本気成分が含まれているのかはわからないけれど、ツールのインターフェースとしてのコントローラーによる操作は、目的の機能に特化してちゃんと練っていけば意外と馬鹿にできない操作性の良さを誇るんじゃないかな、と思っている。

FF12河津プロデューサー語る 「FFは、圧倒的な感動を与える王道」 FF12:河津プロデューサー語る 「FFは、圧倒的な感動を与える王道」 - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - FF12:河津プロデューサー語る 「FFは、圧倒的な感動を与える王道」 - Nao_uの日記 FF12:河津プロデューサー語る 「FFは、圧倒的な感動を与える王道」 - Nao_uの日記 のブックマークコメント

--開発も苦労したのでは。

 ゲームのフィールドと戦闘画面が一体になっているシステムを開発の初期に見たとき、「実現できるのか?」と疑いましたし、途中「やらないほうが良かったんじゃないか」と思ったことさえありました。開発途中でスタッフのテンションを保つのが大変でした。「RPGはトータルで完成して初めて評価できるもの。途中はつまらなくて当たり前なんだ」と言って励ましましたよ。

どんな状況だったのか、なんとなく想像はつく。いろいろあって大変だったんだろうなぁ・・・。テンションやモチベーションが上がらない現場ほど辛いものはない。

チームの大半の人間が「このゲームはあまり面白くないような気がする。でも、それは自分のせいじゃないし、自分にどうにかできる問題でもない」なんて考えながら作られているゲームは面白いものになりにくいように思う。(FF12がそうだ、といってるわけではないので。念のため。)

逆に、スタッフのモチベーションさえ十分に高ければ、少々条件が悪くともいいものが作りやすい環境になっていくことも多いのではないか、とも思っている。

責任のないところでただ愚痴をこぼすだけでなく、メンバーの一人一人がそれぞれの立場で取るべき行動を判断してしっかりと実行に移すようにしていくだけでも、チームの空気やモチベーションは大幅に変わってくるはず。良くも悪くも何らかのアクションを起こす人間がある一定数の閾値を越えた時点で、その雰囲気は自然とチーム全体に広がっていくものだから。

『愛の存在には気づきにくいが、愛の不在はすぐに知れるんですよ。』

                        小鳥猊下