2005-01-14

[][]"キャッチボール ICHIRO meets you" イチロー, 糸井 重里 はてなブックマーク -

キャッチボール ICHIRO meets you

キャッチボール ICHIRO meets you

イチロー糸井重里の対談。

イチローが何を考え、どのような心構えで野球をし、記録を伸ばしていったのかが少しわかったように思う。常にぶれる事のない明確な目標をもち、高い意識で自分の中で試行錯誤を繰り返しながら淡々と結果を出していく姿には感動すら覚える。

「ある小学生の作文」

http://www.project-r21.com/miraikara_2.htm

この本を読んでいて思い出したのだが、子供の頃の同級生に野球がものすごく得意な人がいた。野球部のない学校だったのでリトルリーグに所属して日々練習を積んでいたようで、体育のソフトボールでは人並みはずれた活躍をしていたのが強く印象に残っている。中学を卒業すると地元の甲子園常連校に進学し、高校3年の夏にはその強豪校で3番打者として活躍していたようだ。おそらく、本人も小さい頃からプロ野球選手になりたかったのだろうし、その適性もあったのではないかと思う。しかし、残念ながら在学中に甲子園に出場することはできず、その人の全てを野球に打ちこめる生活は高校卒業の時点で終わってしまったようだった。

どうしてこの人はプロになれなかったのか?

イチローと何が違ったのか?

身近にも天才と呼んでも差し支えのないであろう人が何人かいる。そのような技能は一朝一夕で身につくものではないうえに、「常人と天才の差よりも、天才どうしの差のほうが遥かに大きい」という言葉もあるように、その能力の高さゆえに、能力をさらに伸ばす速度も常人を遥かに超えているようだ。この本を読んで、天才と呼ばれるような人であっても決して楽をしてその能力を得られたわけではないのだということは実感できたが、当たり前のことを当たり前にこなすだけでもいっぱいいっぱいの状態で困っている自分のような存在からみると、魔法にしかみえない不思議な技をつかって遥か高みを悠々と飛んでいくようにも見える。

自分もまがりなりにも、かろうじて「プロ」としてやりたいことをしながらそれなりの生活をすることはできている。数年前から「当たり前のことを当たり前にできるように、そしてその当たり前のレベルを常に引き上げていけるように」を目標にそれなりに時間をかけて成長しようとしてきたつもりだったが、このような人たちを見ているとまだいろいろと考えていかなければならないことが沢山ありそう。

しかし、足りないものが多いといえども時間も有限だし、人間にはどんなに頑張ってもできることもあれば、できないこともある。せめて自分の適性に合うものを模索しながら、できるだけ早い時期に何らかの成果を出せるようにしていきたい。