2009-07-24

宮本茂さん、『Wii Fit』などを語る。 宮本茂さん、『Wii Fit』などを語る。  - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 宮本茂さん、『Wii Fit』などを語る。  - Nao_uの日記 宮本茂さん、『Wii Fit』などを語る。  - Nao_uの日記 のブックマークコメント


この、「見える」というのが重要で。

漠然と考えているときというのは、

自分の残りの仕事が見えてないんですね。

だから、なにをどれだけ

考えているのかすら見えない。

そうすると、もう、チームって、

「なにを悩んでいるのかわからないのが悩み」

みたいな状態になっていくから、

そういうときはできるだけ、

形で見せるようにしなくちゃいけない。

見ながら出たネタにはハズレは少ないはずです。



糸井 そうそうそう(笑)。

やっぱり、よくない循環でいうと、

お利口な子どうしがチームになって、

「1のつぎは2で、2のつぎは3で‥‥」

という順番でものをつくるときですね。

知らず知らずにお客さんが

見えなくなってしまうから。

宮本 そうですね。

だから、ぼくはよく若いスタッフに、

自分のやり方をこう解説するんです。

まず、ネガティブな問題をぜんぶ挙げて、

理屈で固めてつくる。

でも、最後は、理屈を度外視して決める。


宮本 だからね、今回の『Wii Fit』でいうと、

「このゲーム、バランスWiiボードという

 アイデアがもしも出なかったら、

 どうするつもりやったん?」

ということを内部で訊かれることがあるんです。

糸井 つまり、結果的には、

あのバランスWiiボード

いろんなむつかしい要素を

うまくまとめてくれてるから。

宮本 そうなんです。だから、

「これがなかったらどうなってた?」と。

でもね、

「出なかったら、

 出なかったなりのものになってるのと違う?」

というのがぼくの答えなんです。