■ 女が男を選ぶとき Up side down, you've turned me!
遺伝形質と適応地形の話。面白い。
有性生殖は適応地形の丘を一方的に登っていくだけではなく、交配によって適応度をほどよく分散して遺伝子プールの多様性を増し、局所解(他にもっと高い山があるにもかかわらず低い丘の頂点で留まってしまう事)に陥りにくくするための戦略としても有用なんだろう。
■ Cellプロセッサの軍事への応用
- 『Cell』プロセッサ、ゲーム機以外の搭載製品登場 (http://japan.internet.com/webtech/20051007/10.html)
IBM (NYSE:IBM) は冗談を言っていたのではなかった。『Cell』プロセッサを、本当にゲーム機以外の製品にも搭載するようだ。
(略)
今回発表となった Dual Cell-Based Blade は、航空宇宙、防衛、地震研究、医療分野において、レーダー、ソナー、MRI (磁気共鳴画像法)、デジタル X 線などを使用する製品の大幅な性能向上に役立つという。
たとえば、軍の偵察/監視活動におけるレーダー、ソナー、信号処理用、あるいは、MRI、PET (陽電子放射断層撮影法)、デジタル X 線などの画像診断機器用として、この新サーバーが力を発揮するかもしれない。
Cellプロセッサの応用として、レーダーや画像解析などの軍事目的の使用も考えているらしい。ストリーミング処理が得意な高い演算能力をもつチップなので、当然といえば当然の流れなのかもしれない。
これを見てまず思い出したのが「METAL GEAR SOLID 4」のTGSのムービーの末尾部分のスネークとオタコンの会話。
スネーク「ところでオタコン、Cellプロセッサって何だ?」
オタコン「コンピュータアーキテクチャに革命をもたらした高性能マルチコアチップだよ。軍事にも利用されている」
スネーク「そんなものが戦場に必要なのか?」
オタコン「ああ、プラットフォーム戦争に勝つためにはね。」
スネーク「このメタルでか?」
オタコン「それはこれから、僕たちが証明するんだよ。」
「そんなものが戦場に必要なのか?」 どうやら本当に必要らしい・・・。
軍事応用とは関係ない話だけど、このスネークとオタコンのやりとり、何度聞いてもカッコよすぎる。ほぼ全てのサードパーティーがプラットフォーム戦争の趨勢を見守りながらうまく勝ち馬に乗ろうと算段しているところなのに、小島監督はメタルギアを投入することで戦争の行方そのものを自らの手で変えようとしているようにも聞こえる。
「普及率の高いプラットフォームで出さないと採算が取れない」「販売本数が少ないのはプラットフォームの選択を誤ったからだ」などと考えるのではなく、「このソフトでプラットフォームを普及させる!」とまで思えるような意識の高さを持てるかどうかの違いは、どこから生まれてくるんだろうか?