■ ホロフォニクスとは
http://www.23net.tv/xfsection+article.articleid+69+page+0.htm
3Dサウンドの話の続き。
A3Dのカードの購入を検討している当時、3Dサウンドについていろいろ調べているときに「ホロフォニクス」という謎の多い3D音響システムがあることを知った。ホロフォニクスは1980年代に神経生理学者ヒューゴ・ズッカレリが発明した立体音響システムで、上下左右360度の立体的知覚を録音・再生できるものらしいのだけれど、現在に至るまでその原理は秘密とされている。
音源が耳の近くに来たときの感覚が気持ち悪い。
素人考えではダミーヘッドの耳の位置にマイクをつければ簡単に立体的に聞こえるのではないかと思っていたけれど、実際はそんなに簡単なものではないらしい。発明者のズッカレリが神経生理学者であることから、音源の位置や距離の認識には物理的な要件だけでなく、他にもいろいろな生理学的な要素が絡んでいることのかもしれない。
音のマメ知識 “聞こえ方”の不思議|音空間
http://www.toa.co.jp/otokukan/otomame/1-1.htm
上記URLでパーティーのざわめきを通常のテープレコーダーで録音してもカクテルパーティー効果が再現しないことが言及されている。
つまり、その場で人間が聞く状態をシミュレートしないと、言い換えれば、外部の音を収録するだけでは実際に人間が耳で聞いている状態にはならず、耳から発している自発参照音も含めてシミュレートしないと、カクテルパーティー効果は再現出来ない、ということだろう。
本当にテープレコーダーの録音ではカクテルパーティー効果は現れないんだろうか?
最初にこのページを見つけたときにはズッカレリ自身がホロフォニクスの原理を秘匿したいと考えているために、「自発参照音」は本当の原理を隠すためにでっちあげられたものだったりするのではないか、とも思っていた。耳が音を発しているなどとといわれてもにわかに信じがたいけれど、今改めて調べてみると「耳音響放射」という乳幼児や難聴の人の診断にも使われているものが存在しているようなので、このような耳から発する音が音源の位置を特定するために役立っているのかもしれない。
http://www.nikkei-bookdirect.com/science/beyond-discovery/ear/09.html