2004-12-09

今日の一言

これから起こることの予測不可能性を見る人にとって、この世は公平。

すでに起きてしまった結果を見る人にとって、この世は不公平。

http://d.hatena.ne.jp/kido/20041121より。

初心者のプレイを見る

作り手側はゲームの全てを理解して効率的に遊べるが、初めてプレイする人は

当然ながら右も左もわからない状態でゲームの世界でできることを一つづつ

試していくことになる。

その試行錯誤の過程を楽しめるならいいが、ほとんどの場合、ゲームのルールを

理解する過程はいくらかの苦痛を伴う。

だから、開発者は意図した楽しさをできるだけ早く感じてもらえるように、

ゲームの流れの中で自然に遊び方を誘導していくように作っていかないと、

遊んでくれた人がが面白さを理解する前に諦めてゲームをやめてしまう危険がある。

一昔前のセガのゲームでよく見られた現象。

ゲームの基本的なルールを理解する前に、ほとんどの人がコントローラを置いてしまう。

その先には素晴らしい世界が広がっているのに。

そんなゲームにしてはいけない。できるだけ多くの人に楽しさを感じてもらいたい。

作っている間に内容を知って当たり前になってしまう感覚を忘れ、常にゲームを

初めて遊ぶ人の目線で見つめながら作るべきだし、そうしてきたつもりだった。

甘かった。

初心者のプレイしたビデオを見た。

これだけ簡単にすれば誰でもけっこう容易に進めるだろう、むしろちょっと簡単

すぎるのではないか?と思えるくらいに十分に難易度を抑えた調整になっている

はずだった。

しかし、その予想をはるかに超える行動を取り続け、こちらの想定していない

失敗を繰り返すプレイ内容に驚愕。

この人が下手なだけだ、とか、無茶なプレーをしてる、というわけではなく、

「ああ、知らなかったら確かにそう行動するよなぁ・・・」

と納得できるような失敗の仕方。

本来の意図したゲーム性とは関係のない部分で、こちらの設定や調整の不備で無意味に

苦しんでもらうのは本意ではない。

幸いなことに、あともう少しだけ時間はある。

調整、調整・・・。

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無駄な選択肢や、選ぶと後で困ってしまうような選択肢は、結果をあらかじめ知っていて

それを選ばない開発者なら困らないだろうが、初めてゲームを遊ぶ人にとっては困惑の元、

性質の悪いトラップにしかならない。

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選んだ後の結果が予測できない2択ではゲームの自由度は上げられない。

選ばなかった方の選択肢の内容を知ることができない不自由をユーザーに押し付けるだけの結果に終わる。

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参考:誘導的ゲーム進行

http://blog.goo.ne.jp/game_salon/d/20040913

http://blog.livedoor.jp/game_salon/archives/2004-10.html