2008-06-27

イデアと問題解決 アイデアと問題解決 - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - アイデアと問題解決 - Nao_uの日記 アイデアと問題解決 - Nao_uの日記 のブックマークコメント

昨日の「アイデアというのは複数の問題を一気に解決するものである」というのを見て思い出した話。

この話を見て、学生の頃に研修に行った会社で聞いた話を思い出した。

プランナーやディレクターは無茶を言うのが仕事だ。

だから、プログラマに企画をやらせてはいけない。なぜなら、どんなに気をつけていてもプログラマの本能のために最後の最後で必ず守りに入ってしまうからだ。

ゲームはプログラマからみて少々無茶なくらいの仕様でないと面白いものにならない、と。なんとなく納得できるようなそうでないような話だけど、特にディレクターには理不尽ではない説得力のある「無茶」をいう能力が求められるのだろう。

本当にいい企画というのは、少々無茶でもかまわないので、何らかの魅力があるものでなくてはならない。

当然、そのような無茶を積み重ねていくとどこかで整合性が取れなくなって破綻する。だからといって、最初から破綻のないようにトレードオフの落としどころだけを気にして確実なものだけを積み重ねていくような作り方では、どうしても保守的で魅力の乏しいものになってしまいやすい。最低限なにか1つくらいは、ムリを承知で飛びぬけたものは必要。また、本当に新しい驚きを得られるようにしたければ、そういった飛びぬけたものが1つだけでなく、もっとたくさん含まれてる必要がある。

無茶なものを詰め込みすぎて整合性がとれなくなってしまいそうなとき、対応策は2種類ある。

  1. 最低限破綻がおこらないように仕様を絞ったり、いくつかの要素を諦める
  2. かまわずに全て詰め込んでみてから、それらの要素を破綻なく最大限生かせるような一発逆転的な「アイデア」を探す

安全策で行くなら当然前者。後者のやり方で進めてうまくいく保障なんてどこにもない。

だからといって前者の選択ばかりを繰り返していると、実は本当にいいアイデアが出せて、たくさんの問題が一気に解決できるような場面であっても、そもそもそういう可能性があったことさえ無視したまま終わってしまう危険がある。

また、後者のような発想が必要な場面での思考を繰り返し続けていくことで、経験的にいいアイデアを出せる確率が上がっていくこともあるだろう。ずっと前者の選択ばかりを取りつづけていると、そもそもアイデアを出そう、という発想自体が選択肢から消えてしまうことだってあるかもしれない。

だからといって全てにおいて後者の選択を取り続けてしまうとそれはそれで確実に破綻するだろうから、勝負所を見極めつつ、少なくともどこか決定的な場所ではリスクを負ってでも大きなリターンを得られるような選択を行わないといけない場面もあるようには思う。その判断基準をどうすればいいのかはわからないけど。