2006-10-10

GoogleYouTube買収!!! 圧倒的に正しい戦略が迅速に執行されたのだと評価する GoogleがYouTube買収!!! 圧倒的に正しい戦略が迅速に執行されたのだと評価する  - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - GoogleがYouTube買収!!! 圧倒的に正しい戦略が迅速に執行されたのだと評価する  - Nao_uの日記 GoogleがYouTube買収!!! 圧倒的に正しい戦略が迅速に執行されたのだと評価する  - Nao_uの日記 のブックマークコメント

前にも触れたが、2006年のGoogleにとってのサプライズ(あるいはネット業界全体のサプライズ)は、YouTubeだけであった。むろん16億5,000万ドルは小さいカネではないが、業績好調ゆえ株価も高騰するGoogleにとってはハシタガネである。この買収は、圧倒的に正しい戦略が迅速に執行されたものと、Googleを高く評価すべきだろう。

この買収ニュースを聞き反射神経的に感じたのは、「こんなものゼロから作れば俺たちの方がいいものが作れる」という「天才的技術者の発想」より遥かに上位のところで、Googleがきちんと「正しい経営判断」を下す会社になったんだなぁ、ということである。

Googleがさらに恐ろしい会社に変貌を遂げた瞬間と言えるのではないだろうか。

Google Videoは今後どういう扱いになるんだろう。仮になくなったとしても大して困らないけど。

Googleの強さはStructured Chaosにあり Googleの強さはStructured Chaosにあり - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - Googleの強さはStructured Chaosにあり - Nao_uの日記 Googleの強さはStructured Chaosにあり - Nao_uの日記 のブックマークコメント

 そんなMicrosoftが変わってしまったのが、90年代の終盤、皮肉なことにもGoogleが誕生した1998年あたりからである。Windows、Officeがともに肥大化し、エンジニア一人あたりの生産性が極端に下がってしまったのである。私も「Microsoftももっと小さなチームで6ヶ月単位ぐらいでもの作りをすべきだ」とビルゲイツに食ってかかったのだが、「そんなことは誰にだってできる。数百人のエンジニアを3年間も一つのプロジェクトに貼り付けることができるのはMicrosoftだけだ」と一蹴されてしまったことを良く覚えている。

 2000年あたりからMicrosoftがトップエンジニアたちにとって魅力的な企業でなくなってしまい、大量な頭脳の流出が起こった根本の原因は、意外とこんなところにあるのかも知れない。

人が集まる組織やチームは、誰も動こうとしない「停滞」や、みんながまとまらずにばらばらに動く「混乱」な状況でなく、そのちょうどいい隙間に存在する「カオスの縁」のような状態にあるときが一番面白い。

"structured chaos"(構造化されたカオス)というのは聞き慣れない用語だけど、覚えておいたほうがよさそうか。

大浦博久氏のマイクロソフト退社と昨今のマイクロソフト事情(10月4日の記事) 大浦博久氏のマイクロソフト退社と昨今のマイクロソフト事情(10月4日の記事) - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 大浦博久氏のマイクロソフト退社と昨今のマイクロソフト事情(10月4日の記事) - Nao_uの日記 大浦博久氏のマイクロソフト退社と昨今のマイクロソフト事情(10月4日の記事) - Nao_uの日記 のブックマークコメント

そして最後に出てきた言葉は...「古川さんの言われることはその通り...でもブログが"Windows Live Space"という名称に変わってから、Windowsのことしか考えなくて良いっていう風潮でそれに反旗を翻すと会社に居づらくなる」との話..とうことであれば、それこそ私の実施している授業内容を生徒に開示するのに、Macじゃ読めませんのでWindowsマシンを買ってください、とはもう言えない立場なので...こんなことが続くならこのブログスペースも、汎用的なブログサイトに引越しせざるを得ないという状況になってしまうかも...

そして最後にさらに絶句したのは、「古川さん、そんなことを問題にしないでくださいよ..Windows Vistaの品質なんてRC1(出荷予定版の第1版)がレリースされたのに、もっとヒドイんですから...多分過去出荷したWindowsの各バージョンに比べて最低の品質だと思います。だって、出荷版のビルドエラーを起こして、マスターソースがコンパイル・リンクができなくなっちゃたけど、まぁ、良いかってノリでレリースしてしまってるんですから」なんて話を聞くにつけ、さらに寒いっ...

Windows Vistaくらいの大規模なソフトウェアを構築できる会社は、社内の人材や、それにかけられるコストを考慮すれば世界中探してもマイクロソフト以外にはほぼ存在しないだろうけれど、そんなマイクロソフトでさえ開発が遅れたりバグを取りきれなかったりしている。こういった近代的で複雑なOSは、今のやり方での「人間が考えて作れる規模の限界」に近づいていたりするんだろうか。

映像表現の「作品」性と「商品」性を制作コスト低下を前提として調和させるには 映像表現の「作品」性と「商品」性を制作コスト低下を前提として調和させるには  - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 映像表現の「作品」性と「商品」性を制作コスト低下を前提として調和させるには  - Nao_uの日記 映像表現の「作品」性と「商品」性を制作コスト低下を前提として調和させるには  - Nao_uの日記 のブックマークコメント

映像に限らず、規模が増大し続ける状況に対応できるソフトウェアやコンテンツの作り方、というのも少しづつでも考えていかないといけないような。