■ 西田先生
CG系のデザイナーたちは次々出てくる西田先生の研究に驚きおののきました。
山ほどのパンチカードを背中に背負って広島から東大の計算機センターに来てプログラムを走らせた話や、日本で唯一のカラーディスプレイ装置があると聞いて大手自動車メーカーの研究職をなげうって大学に舞い戻った話など、何度聞いても新鮮なお話でした。
西田先生は20年間、雨の日も風の日も、土曜日も日曜日もお正月も、一度も学校を休まず研究に打ち込んでいるのだ、という話をぜひ生で聞いてもらいたかったのです。
そのことに水を向けると
「なにも自慢するほどのことじゃない。けれども私のように才能のない者が、才能のある者、天才と呼ばれる人たちと闘おうと思ったら、他の人が休んでいる時こそが大きなチャンスなんだよ。それが嫌だともなんとも思わない。むしろ得をしたと思う」
と、語りました。