■ えびの市で4例目の口蹄疫の感染を確認(5月13日)
宮崎県えびの市で13日、同市で4例目となる家畜の伝染病「口蹄疫」が肉用牛繁殖農場から確認された。
こうした中、熊本県は水際での防疫拡充を図るため、県境に近い人吉市大畑町の国道221号に設置している24時間体制の消毒ポイントで、あす15日午前9時半から一般車両を対象に消毒を始める。
■ 口蹄疫発生マップ
これまでの91件の発生のうち、えびの市で確認されたものは以下の4例。
- 9例目 4月27日 275頭 肉用牛肥育 (1例目の農場から南西約70km)
- 22例目 5月 4日 320頭 養豚 (9例目の農場から北約1km)
- 68例目 5月10日 18頭 肉用牛肥育 (22例目の農場から西約500m)
- 83例目 5月12日 46頭 肉用牛繁殖 (22例目の農場から北約1km)
えびの市は、感染の中心となっていた川南市から70kmほど離れていて、鹿児島や熊本の県境とも近い。
これまでの主要な発生地域から大きく離れた場所に飛び火したものが根絶できていなかった事が判明したので、川南市内での新規感染とは大きく意味合いが違うし、必要とされる対策の規模や内容も変わってくるはず。
■ 赤松「私自身の信念として殺処分は出来ない!」 寝言は寝て言え
冒頭、えびの市で4例目が出たことについてどう認識されていますか、という質問への返答:
0:49~
●赤松大臣
別にあの、正式な形で擬似患畜が出たわけではありません。
ただ、検査中ですのでコメントはしません。
全国で毎日もう、どんどん検体を、あの調べてくれてきますので、
それをここは白だったここは黒だったということは言いませんので、
黒の場合はもちろんぱちっとすぐ報告しますが、
そういうことでご理解いただきたいと思います
えびの市から他県への感染拡大を防ぐために現地の農家から予防殺処分の許可を求められているのに、なぜそれが実施できないのか?という質問に対する返答:
7:01~
●赤松大臣
人の財産を、国家権力が勝手に殺しちゃうわけですから、
そういう意味で言えば、法律の裏づけがあるからそれができると。
ただ、そうした以上は、ちゃんとした手当金を交付すると、
いうことで例の4/5の規定が、そのなかにあるわけです。
7:42~
●赤松大臣
所有者が自分の意思でもって殺処分して、しかも
そんな交付金・手当金をもらわないと、いうのならいいですよ。
それはもう自分の所有財産ですから。
しかし、そういうことではなくて、本来その病疫対策としてやろうとするのであれば、
これはいまの法律の趣旨、中身を変えなければですね、
それはもう勝手に人の財産を犯して、健康な豚や牛を殺して、
しかもそれに交付金を、手当てを交付すということは、いまの法律の建前上できません。
8:18~
●野村
私はなにも国家権力で牛や豚を殺せといっているわけじゃないです。
農家の皆さんも、関係機関もそういうことをしてくれないかといっているわけです。
それは法律がどうのこうのと今おっしゃいました。
法律があっても今やらなくては、じゃあ拡大してもいいとおっしゃるのですか?
13:13~
●野村
大臣のご認識というのは「法を守る」そういうことですか?
非常事態なんですよ!
このときに、このときに役所の皆さんが言うのならまだわかりますよ。
そりゃ法律を守っていかないといけないですから。
あなた方は政治家ですよ。政治主導といっておられるではないですか
大臣が命令を下せば、それは今度は役所の皆さんだって血を出しますよ。
ですから、あなた方の決断次第なんです。
役所が、大臣にこうしようかともってくるはずがありません。
ですからここは政治が判断しなければ、大臣、これは結果責任として問われますよ。
●赤松大臣
結果全責任云々という話ではなくて、私が申し上げているのは、
別に政治家の立場であろうが、私自身が農林水産大臣ですから、
そういう意味では農林水産行政の一番の責任者なんですから、
そこが法律を破ってでもやっていいとは、いえるわけがないじゃないですか
16:55~
●野村
全ての関連する産業に影響があるわけですから、ぜひここは非常事態だというご認識を頂いて、
大臣として政治的な判断をしていただきたいんですよ
それは役所はそういうことは必ずできないんですよ。無理。ですから、これは
政府3役できちっとお話いただいて、
あるいは法的な問題があれば、いろんなところとの調整も必要ですけれども、
その決断をしてくださいよ。
あとで、あとでまたこれが取り返しのつかないことになったときに、どう責任をお取りになるんですか。
大臣が「車や人の移動で感染が拡大していると思われるので、当面は現状の対応を続けるべき」と書かれた報告書を読み上げた後の質問:
17:36~
●野村
今の大臣のお話を聞いておりますと、どうも役所のみなさんが言っておられることをそのまま、
そのまんま、大臣は受け止めて、そしてそれをただおっしゃってるにすぎないんじゃないか。
本当の意味での、大臣の気持ちというのを、ぜひここで吐露してください。
●赤松大臣
何回もおっしゃりますが私自身がそういう信念でやっておりますので、
健康な牛や豚を殺すことはできません
新聞で種牛を安全な場所に移動するために「国が特例措置を認めた」と報道されていたことに対して、誰がこういうやり方で行けば大丈夫ですよ、と技術的な検討を行い、誰がそれなら感染拡大はしないと太鼓判を押したのか、という質問に対する返答:
25:58~
●赤松大臣
だから10日に私が行って、そのときにはじめて知事や、他の方たちからそういう要請を受けたわけですから、
ね、はじめて。10日の話ですよ?その話がありましたのはね。
で、それを受けて私はその現場で、いまの言った3条件、
今本当にこの移動させたいと思ってる豚(?)が、清浄さが確認できるのかどうか、ね、
それからもう向こうへ移したらそれは、
それは僕は場所をあんまり、その~、どこがどうしたとか、その候補地になってるか知りませんけども、
そこの、清浄性や安全性、そしてその後の管理は大丈夫なのか、ね、
そして3つめは、さっき言った感情の問題、それを、
きちっと県が責任もってクリアしてくれないと、
それは簡単に今、委員自身が心配されるように、ほんとにもうそれは移したら病気持ちだった
なんてことになると、それこそさらに被害を広げることになってしまうので、
そういうことはきちっと、あの~、その3点をクリアしてくれないとだめですよ、と
いうことをもうしあげた、ということなんです!
昨日の夜の電話では、あのもう場所がなんとなくきまったような話だったんですけど、
また、たぶんそこがひっくり返ったんでしょう。
今日はまだ地元調整が終っておりませんと、いうことで来てますので、
アサヒドットコムがなんと書こうがそんなことは私が言ったわけではございませんので、
それは責任もてませんけど、
事実関係はそれが、あの~、そのとおりなんです。
そのとおり、なんです
4月21日に赤松大臣に「すぐに消毒剤を国が無料配布し、初動で食い止めなければならない」と直訴したにもかかわらず、対岸の火事みたいに思ってたのではないか、との質問に対して:
29:35~
●赤松大臣
まったくそれは違います。
私は野村先生からご指摘いただいたことに、非常に前向きに受けとったんですよ。
で、私どもは規定に従ってすぐやったんですよ。石灰まいて。
そうしたんで、ただそのときエレベータの中で記憶にあると思うんですが
いや「なんとかS」というのが効くらしいですねぇ、とか (注: ビルコンS)
もうあのほんとに石灰がいいのかどっちが良いんでしょうかねぇみたいな話をして、
ただこれは広域にまかないと、その点だけやっちゃいけないんで、
たぶん私は委員がご指摘になったのは、もっと非常に全域にばーっとまいたらいいよ、と
いう話だと私は理解したんで、直ちに宮城県(?)全域にまきなさいよ、と
でその後の経過を見てたら、えびの市あたりが来たもんだから、
これはもう、九州、南九州全部、もう国費でまいちゃえと、いうことで、
もちろん、万が一広がりのことも含めて、ちゃんとそれを確保しながら、
あのー、薬剤を消毒薬を確保しながら、
やったと、いうことで、
本来やるべきところの消毒は、直ちにやったんです。
別にそのときに躊躇してなんにもやらなかったということではありません
ただ、まぁ、正確に言われるとすれば、委員のご指摘なんかも受けて、
圏域全域を、まぁそれからまぁその後何日かたって、
四県全域を、まくように拡大したと、いうことはあるかもしれませんけれども、
あのー、やってないということはないですよ
これは、あの、ぜひ認識してください
少なくともこの動画を見た限りでは、5/13の時点でも大臣が現状を的確に把握し、リーダーシップを取って問題を積極的に解決しようとしているようには見えなかった。口蹄疫がどんな性質を持った病気で、どういった対策を取らなければどんな結果になり得るのかをちゃんと理解しているのかさえ、不安に思えてくる。