2005-10-18

太陽系シミュレーションと宇宙の粘性(その2) 太陽系シミュレーションと宇宙の粘性(その2) - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 太陽系シミュレーションと宇宙の粘性(その2) - Nao_uの日記 太陽系シミュレーションと宇宙の粘性(その2) - Nao_uの日記 のブックマークコメント

粒子群の全体が回転していれば惑星系が生まれるようだ。では、その回転はどこから来たのか?

タバコの煙が空気の中を広がるにつれて自然と渦を巻くように、宇宙全体が粘性を持っていればその中を動く粒子は渦を巻くはずだ。「Mitaka」で観察できる宇宙をみていても、なんとなくそのような気配が感じられる。前回のシミュレーション(と呼べるほど立派なものではないけど)はその渦が最初から存在することを仮定して行ったけれど、できることならビッグバンから始めて渦ができるところを観察したい。

前回のシミュレーションに粒子だけでなくガスの概念を加え、空間の中に粘性を加えれば直線運動からでも渦ができるのではないかということが期待されるけれど、渦を観測するのにどのくらいの数の粒子やガスが必要かもわからないし、その渦から惑星系が生まれるほどの密度を出そうと思うとおそらく数万個程度の粒子では数が足りない気がする。

ガスのような挙動を高速に実現するための方法をいろいろ考えてみたけれどなかなかいい方法が思いつかない。それ以前に、もっと大規模な実験をするとして、この適当に作ったシミュレーションにはスケールの概念が存在せず、これが宇宙全体を模しているのか太陽系を模しているのかが作った当人にもはっきりしない。流体力学におけるレイノルズ数のようなものがあるのだろうけど、数学とか物理とかは苦手なので難しいことはよくわからない。

とりあえず考えられる比較的確実そうなやり方として、流体をグリッドで計算してその上に粒子を浮かべるとか、グリッドを使わずに粘性を持ったガスだけ粒子法で流体計算するなどの方法が考えられるけど、実用的な速度で動いてくれるのかどうかはかなり怪しい。そもそも粒子が数万個程度では太陽系レベルのシミュレーションに限定したとしても惑星はできてもその衛星が安定した形で存在することは難しかったのだけど、これ以上数を増やすのは計算時間に影響する。

もしちゃんと作れれば木星のようなガス星や、火星と木星の間のアステロイド地帯のようなもの再現できそうなので面白そうではあるのだけど、今のところ片手間に作れる程度の簡単ないいやり方が思いつかない。

と、いうことで次に触るのは何年後になるかわからないけど、何かいい方法がみつかるまで放置しておくことにした。誰かこういうのに詳しい人が作ってくれたりしないかな・・・。