2005-10-19

太陽系シミュレーションと宇宙の粘性(その3) 太陽系シミュレーションと宇宙の粘性(その3) - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 太陽系シミュレーションと宇宙の粘性(その3) - Nao_uの日記 太陽系シミュレーションと宇宙の粘性(その3) - Nao_uの日記 のブックマークコメント

昨日までの日記で「重力の歪みとガスの粘性による渦が惑星系を作るのではないか」という予想をしていたのだけど、つい先日、その考えはそれほど的外れなものでもないのかもしれない、と思えるような記事を見つけた。

ナヤクシン博士は「驚くべきことに、ブラックホールが星の形成を手助けしている。星の構造も、これまで信じられていたより、粘り強いようだ」と話している。

ブラックホールといえども何でも無尽蔵に吸い込むわけではなく、引き付ける力に見合う速度さえ持っていればその周りを公転することができるだろうから、このような強い重力のひずみによって生まれた大きな渦の中で空間にあるガスの粘性からさらに小さな渦巻が生まれ、その渦の中で恒星や惑星系ができやすい環境が生じることは十分に考えられる。

もしかするとこれはブラックホールの周りに限った話ではなく、宇宙全体の構造も同じような仕組みで生まれてきたのかもしれない。最初の大爆発で広がる粒子やガスのムラから大きな流れが生まれ、その中でも中心質量の大きな渦は周りのものを呑み込んでブラックホールになる。ブラックホール同士もまた引き合って動きながら大局的みると大きな渦を作り、その狭間に銀河や銀河群の渦が生まれ、その銀河の中から惑星系が生まれてくる。

渦の周りの小さな渦がまた新たな渦を呼び、そのような小さくなりながら繰り返し続ける渦の中から生命が生まれてきたのだろう。なんだかフラクタル的で面白い。こう考えると生命もまた、この宇宙のルールから生まれた小さな渦みたいなものなのかもしれない。

ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。

よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しく留まりたる例なし。

世の中にある人と住家と、またかくの如し。