2012-10-23

尖閣:日中間で局地戦が起こったら』 『尖閣:日中間で局地戦が起こったら』 - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『尖閣:日中間で局地戦が起こったら』 - Nao_uの日記 『尖閣:日中間で局地戦が起こったら』 - Nao_uの日記 のブックマークコメント

大昔、大戦略とかで遊んでた頃は、戦争の結果ってこんな感じで互いの戦力差で決まってくるものかと思ってたんだけど、歴史のいろんな場面で起こった戦争の経緯を知るにつれて、現実はそんなに単純な話じゃないんだなぁと思うようになった

戦争は始めるより終わらせるほうが難しい 戦争は始めるより終わらせるほうが難しい - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 戦争は始めるより終わらせるほうが難しい - Nao_uの日記 戦争は始めるより終わらせるほうが難しい - Nao_uの日記 のブックマークコメント

Kingdom Conquestを遊んでてすごく印象的だったのは、「戦争は始めるより終わらせるほうが難しい」ことだった。

KCは信長の野望で例えるなら全ての武将が実在の人間で構成されてるようなゲームだったので、必然的に普通のシミュレーションゲームのような単純に意思決定が、とてもやりづらい状況に。

多くの人の利害が絡む国対国の戦争では、力の差が大きく一方的に占領して終わるケースはともかく、互角の争いで戦線が泥沼に陥った時には「どう手打ちに持っていって事態を収拾するのか」がすごく難しい問題になってた

まず、ちゃんとした外交チャンネルを確立するところからはじまって、相手が信頼できる交渉相手なのかどうかの判断や、話の分かる相手かどうかをみて利害の擦り合わせを行うのがいいのか、それとも高圧的に行くべきかの選択など、すごくいろんな要素が絡むため、そのあたりの駆け引きはとても大変だけど他に変え難いくらいに面白かった。

敵味方の中でもそれぞれ主戦派と和平派に分かれることもあるために自国内の意思決定でも一枚岩というわけにもいかないし、損得よりもメンツが判断の大きな比重を占めることも。

たとえ首脳同士で和平への合意が取れてもそれが前線に行き渡るには時間がかかるので、前線に勝手な判断で抵抗を続ける部隊が残ってたりすると、和平交渉そのものへの疑念が生まれたりとか。

普通のゲームでは戦争が完全な破壊による無条件降伏以外の終わり方をする事はほとんどないので、多数の人間の意図と利害が絡む中で、勝敗が曖昧な形でどんな風に手打ちに持っていくのかを交渉するのはすごく新鮮な経験だった。

数ヶ月単位の長期間にわたってプレイするゲームで、戦争の継続は24時間態勢で実生活を浸食するくらいの負担になるうえにもし負けたら全てを失う事もあるというリスクの大きいルールになってたので、互いに背負ってるものが大きくて責任が重大だったのも、交渉に緊張感をもたらしてた

また、相手同盟が外国人だと普通にコミュニケーションを取るだけでも難しいのに、そこに言語や文化、偏見の壁まで積み重なってうまく交渉がまとまらず、互いに相手が滅びるまで不毛な争いを繰り返す事になってしまったことも。情報交換や交渉チャンネルの狭さが疑心暗鬼を生む。きっと現実も似たようなものなんだろう

この手のゲームや戦争の話に限らず、組織が異文化との壁を超えて機能するには、何が起こってるのかをお互いに迅速丁寧に伝え合えるチャンネルを確立して、相手がどんなことを考えていて、何をやろうとしているのかをちゃんと理解できる状態を維持することは何より大事なんだな、と実感した