2005-08-10

ゲームの観戦を娯楽として楽しむためには ゲームの観戦を娯楽として楽しむためには - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - ゲームの観戦を娯楽として楽しむためには - Nao_uの日記 ゲームの観戦を娯楽として楽しむためには - Nao_uの日記 のブックマークコメント

ゲームは自分で遊ぶものだと意識しすぎて、生のプレイを観戦する下地が整っていない状況も、原因の一つになっていると思います。

 もちろん草の根ではゲームセンターがその役割を担っていて*1、だからこそバーチャの頃の騒ぎなんかがあったのでしょうけど、それでもやはり、順を追って多くの人に見てもらうためのステップが抜け落ちているのではないか…と。

 今時ならばネットを利用して、単純なリプレイ再生以外の、ギャラリーの沸き具合まで伝わるような方法を模索しても良い時期なのかもしれません。

以前にAge of Empiresのリプレイ機能で録画された有名なプレイヤーのリプレイを見ていた時期があったけれど、これも「観戦」というよりは「研究」に近い行為だったように思う。あのころは内輪の対戦リプレイを使った感想戦も楽しみの一つで、場合によってはプレイそのものよりも感想戦の方が長い、などということもあったけれど、これもあくまで内輪のプレイだから成り立っていたという面があったのだと思うし、少なくともあの頃見ていたリプレイからは知らない人のプレイを楽しめるほどのエンターテインメント性を見出すことはできなかった。リプレイ機能がそういう目的で存在していたわけではないし、ゲームの展開が遅くて長いRTSというジャンルの特性もあるだろうけど。

Xbox 360期待の『PGR3』インタビュー!(http://www.famitsu.com/game/news/2005/07/28/103,1122548469,41842,0,0.html)

――"ゴッサムTV"にはいくつかチャンネルがあるとのことですが……。

現時点では、3つのチャンネルを考えています。"ヒーローチャンネル"と、"フレンドチャンネル"、そして"リプレイ"ですね。"ヒーローチャンネル"では、まさにヒーローたちの結果を知ることができるわけです。

PGR3のオンラインリプレイ機能、ゴッサムTVにおけるフレンドチャンネル、この辺がそういった用途を担ってくれるとうれしいのだが、こればっかりは実際のものを見てみないと分からんね。

本物のスポーツ観戦ではたいていの場合それぞれ贔屓のチームのファンがリアルタイムに集まるという、ある種のお祭り的な要素もある。そのためには応援の対象となれるだけの知名度のある競技者が必要になるけれど、定期的に大会などがあればそこからスタープレイヤーのような存在が生まれることもあるだろうと思う。また、まったく思い入れのない知らない人同士の対戦よりは、まだしも身内や自分と対戦したことのある人の方が応援のしがいもあるだろうから、"フレンドチャンネル"や"ヒーローチャンネル"がうまく機能すればそのような底辺から上端までの盛り上がりが演出できるかもしれない。

たくさんの人が集まってその場で起こっている事をリアルタイムに体験でき、ギャラリーの熱気も伝わってくるゲームセンターは貴重な存在だった。実際に人が集まって熱気を持って応援している環境と、ただ映像が見られるというだけの環境では大きな差があるため、Kuniさんの指摘にもあるような「ギャラリーの沸き具合」をXBOX Liveの環境下でどれほど伝えられるかは「観戦」という行為そのものが楽しめるようになるのかどうかの大きなポイントになりそう。


 『Half-Life TV』を使うと、多数のプレイヤーがカウンターストライクの対戦をストリーミング映像で観戦できるが、画面上の動きについていくのはベテランのゲーマーでさえ難しい場合がある。米MFAビデオ・プロダクションズ社などの企業のおかげで、プレイヤーたちはウェブ放送でゲームのアクションをアップで見られるとはいえ、ビデオそのものは普通のゲーマーにはほとんど役に立たない。

 「われわれは、画面上の出来事を劇的に表現することで、ゲームを面白くしている。今まさに起こっているストーリーを見つけたいと思う。ただその場にいてスコアを伝えるだけでは退屈になってしまうから、それぞれのゲームでストーリーを探す必要があるのだ」と、ケネディーCEOは語った。

また、TV中継でも、長年の研究によって生まれた見やすくて多彩なカメラアングルと、専門のアナウンサーによる実況・解説は、一般の観戦者がプレイを理解し、解釈して楽しむための要素としてかなり大きなウェイトを占めているだろうから、エンターテインメントとしての「ゲーム観戦」を成り立たせるためにはただプレイを垂れ流すだけでは不十分、ということになるかもしれない。このような要素まで盛り込むためには「対戦機能に観戦モードをつけてみました」程度の対応では難しいため、仕掛ける側がどの程度まで意識して盛り上げていこうとしているのか、今後の展開に期待したい。