■ スマートフォルダ 
昨日の続き。
コンピューターを使った作業の将来像を示すもう1つの機能が、Tigerの『スマートフォルダ』だ。これを使えばSpotlightの検索結果を仮想フォルダの形で保存可能で、検索条件に合致した新しいアイテムがシステムに追加されると、フォルダは自動的に更新される。
「スマートフォルダもまた、Finderの息の根を止める大きな存在と言える」とラッツラフ氏は語る。
しかし、アップル社の意見は異なる。マックOSシリーズの上級製品責任者、ワイリー・ホッジズ氏は、「Finderはまったく終わってなどいない。Finderは、関連性があるデータをフォルダの中にしまっていくもので、このメタファーは今でも非常に親しまれているし、理にかなっている。Spotlightは、頻繁に使うフォルダを検索する機能をつけることで、Finderを拡張するものだ」と述べている。
「われわれにはデータを階層構造のフォルダにまとめたがる傾向がある。だが、データを見る際には、異なる基準でまとめられたデータを、別な角度から見たいと思うこともあるだろう。そういう場合、たいていは思いついたキーワードを入れて検索してみるものだ……。このような新しい検索ツールを使えば、日々変わる状況に合わせて、さまざまな方法でデータを見つけられる」とロルストン副社長。
資料用にダウンロードした論文のＰＤＦやフリーのゲーム、過去に作ったプログラムなど、整理されずに放置してしまって後から見直すことが難しくなってしまっているものは多いけれど、スマートフォルダがあればこのような状況を打破できるかもしれない。
たとえば、「Game」フォルダの下に「市販」「フリー」「シェア」のようなフォルダを分けてその中に「アクション」「シューティング」「ＲＴＳ」のようなジャンルで分岐し、そこからさらに「面白かった」「もうやらない」のような分類を行うことも、今までのフォルダ階層で行うのは無理があるけれど、スマートフォルダを使えば自然に実現できる。
- カテゴリ分けでは世界を認識できない。物理的な制約を超えて意味づけを実現するFolksonomy：Goodpic
今、自分の部屋は買った本が置き場所が足りないせいもあってPCのデスクトップと同様に整理されずに山積みになってしまっている。買ってすぐ読む分にはいいけれど、何ヶ月か後に「あの本はどこに置いたっけ？」などと思って探してもみつからなくて困ることは多いし、どこかの本に書かれていたこんなフレーズを探したいと思っても見つけることは困難だ。すっかりデジタルに毒されてしまっているので、本も検索で探せるようになると有難いと思うことは、多い。ICタグとか使えないかな？
