2005-06-21

Tiger』の新検索ツールは階層ファイル構造を駆逐するか?

http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20050610303.html

 このデザイン会社はシリコンバレーにある米フロッグ・デザイン社。同社の専門家たちは、システム全体を対象とする検索ツール『Spotlight』(スポットライト)をはじめとするTigerの新機能は、ほとんどのコンピューター(この点ではマックもウィンドウズ搭載マシンも同じだ)の現行のインタフェースの基礎になっているファイルやフォルダを使った階層構造よりも、情報のありかを探すのにはるかに便利だと述べている。

 Spotlightはデスクトップ検索ツールで、嫌になるほど時間がかかったこれまでの検索方法と異なり、ハードディスク内のファイルの中身に絶えずインデックスを付け、奥深くにしまい込まれたファイルからもキーワードを拾い出す。検索対象はスプレッドシートやPDFファイル、さらには画像にまでおよぶ。

「Finderは、かなり以前から過去の物になりつつあった。ハードディスクの容量が大きくなり、ユーザーがコンピューターの中に保管するファイルの数が増えるにつれ、Finderはあまり実用的でなくなった」と語るのは、フロッグ社のクリエイティブ・ディレクター、コーデル・ラッツラフ氏だ。同氏は以前、米アップルコンピュータ社でマックOS 8からOS Xまでのヒューマンインターフェース・デザインを指揮していた。

 「『iTunes』(アイチューンズ)や『iPhoto』(アイフォト)は、ユーザーが音楽ファイルや写真ファイルをより上手に管理できるよう、直感的な仕組みを提供している。これら2つの製品が開発されたことは、Finderが人々のニーズに合致していないことの表われだ。私は今の形でのFinderは2年以内、おそらく『マックOS 11』とともに消え去るだろうと考えており、またそれを願っている」とラッツラフ氏。

自分のマシンのデスクトップはあまり分類せずに適当にダウンロードしたフリーのゲームやアプリケーション、作りかけのプログラムなどで埋め尽くされていて、なにかを探すときには検索に頼ることが多い。ひどい場合だと、ローカルにダウンロードしているはずのファイルが見つけられず、結局Webからもう一度落としてくるほうが早かった、などということもあった。情報量が膨大になってくると、ネットワーク経由とローカルHDDのアクセス時間の差よりも、情報の検索にかかる時間の方がボトルネックになることもある。こういう人間にとっては、上記のような管理方法は理にかなったものになるのだろうと思う。

はてなのトップへ飛びたいときにも、大量にあるブックマークの中から探すよりもGoogleツールバーに「はてな」と入力して検索したほうが簡単に飛べる。アクセスログを見てみると、このページに来るのもブックマークを使わずに毎回Googleで検索して来ている人も何人かいるみたいだ。データ量がある閾値を超えると直接場所を指定するよりも適宜検索するほうが効率が良い。プログラムを書くときにgrepやタグジャンプを使えないと仕事にならない、っていうのももしかしたら似たような理由なのかもしれない?

今のところ、増え続けるブックマークは「紙*1」「はてなアンテナ」「はてなブックマーク」とGoogleのおかげでなんとか破綻せずにメンテナンスできている。いままでのやり方では破綻するような膨大な量の情報であっても、根本的に違う上手い管理方法さえあれば実用的な範囲で管理できるようだ。