■ [ゲーム]The Sims 
最近は朝起きてすぐに仕事に出て夜遅くに帰宅し、帰宅後はほとんど何もせずに寝てしまう。休日は何もする気が起きないのでほとんど寝て過ごす。部屋がどんどん散らかるけど、片付ける気力が出なくて面倒なので放置してしまっている。やらないといけないのは分かっているのだけど、気力が出ない。
こういう自堕落な生活を繰り返していると、自分が「シムピープル」の登場人物になったような気がしてくる。的確な指示を与えずに放っておくと腹は減り、部屋は荒れ、延々と無為に時間が過ぎていってしまう。
本作は、プレイヤーが好き勝手にシム人をもてあそぶのではなく、シム人が幸せな状態で生活が送れるように補助してあげるゲームだ。シム人は、全部で8つ用意された気分パラメータが最低まで下がると、容赦なく餓死したり、泣きわめいたり、失禁したり、過労でぶっ倒れたりする。現実世界でも、仕事をしていれば腹が減るし、食欲を満たせばトイレに行きたくなるように、8つのパラメータは常に相関関係にあり、最初は全パラメータをある程度維持しておくことすらも難しい。シム人のパラメータに注意を払ってばかりだと、今度は仕事に遅れたり(遅れる＝欠勤)、友人ができなかったり、恋人に嫌われたりする。全パラメータの状態によって、キャラクターの「気分レート」が決まり、これが上向きだと、仕事で出世しやすくなり、プレイヤーの指示にも従いやすくなる(シム人は出世に必要なスキルアップのためのお稽古ごとは、気分が良くないとやりたがらない)。
- 『シムピープル』の人気の秘密
『ザ・シムズ』の主任デザイナー、ウィル・ライト氏は、次のように述べている。「現実の生活を対象にしたようなゲームだ。自分の時間の使い方について戦略的な決定を行なう必要がある。こうした決定を下すときは、長期的か短期的かにかかわらず、自分の幸せを最大化しようとする」
なんにも操作せずに放置しているとひどい有様になる。パラメータをバランス良く維持できるように的確に操作するだけでも難しい。長期的な幸せを最大化できるように戦略的に時間を使う、なんていうのは夢物語に近いことのようにも思える。
