2005-02-09

ISSCCで、ついにCellが登場~ソニーグループ、IBM東芝が共同発表 ISSCCで、ついにCellが登場~ソニーグループ、IBM、東芝が共同発表 - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - ISSCCで、ついにCellが登場~ソニーグループ、IBM、東芝が共同発表 - Nao_uの日記 ISSCCで、ついにCellが登場~ソニーグループ、IBM、東芝が共同発表 - Nao_uの日記 のブックマークコメント

PS3のCPUになるであろうCellプロセッサの詳細が発表されたが、正直言ってこのハードで仕事をしたいとは思えない構成であるように見える。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0208/kaigai153.htm

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0209/kaigai154.htm

これをPC向けCPUと比較すると、Pentium 4SIMDは3.8GHzで約15GFLOPSのはずなので、Cellは14~19倍の性能となる。さらに、SPEは通常の汎用プロセッサが苦手なストリーム処理を高速に実行できるため、パフォーマンスギャップはアプリケーションによっては、もっと広がるはずだ。Cellの発表会で説明していた10倍の性能差というのは、理論上は誇大ではない。

汎用プロセッサが苦手なストリーム処理は高速に実行できたとしても、汎用的なプログラムの実行が苦手では困る。8つのプロセッサをフルに活用すれば理論値だけはすごい性能になるのかもしれないけど、使うほうから見ればそこそこ早いCPUが一つだけあるほうがはるかに有難い。

ハードウェアが特別な制約なく普通に書いたプログラムを十分高速に動かしてくれる、という構成であればどれほど楽に作れることか。現場はただでさえコスト上昇に苦しんでいるというのに、ゲームを作る以前にこんな変則的な構成に対する最適化を迫られるのは非常に困る。ややこしい構成のハードを使いこなす労力を開発フローの構築・最適化やコンテンツの内容に割けるほうが、開発者とそうでない人を含む誰もが幸せになれるように思う。ライブラリの充実も期待しにくい以上、ヘタレなプログラマの言い訳に過ぎないかもしれないけれど、この悪夢の再来が杞憂に終わりますように、と祈るほかはない・・・。