2005-01-09

[][]メタルギアソリッドメタルギアソリッド3 - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - メタルギアソリッド3 - Nao_uの日記 メタルギアソリッド3 - Nao_uの日記 のブックマークコメント

約20時間で終了。プレイ時に取っていたメモを見返してみると、前半では不満点が続出。

  • プレイ時間のわりにムービーや無線が異常に長い
  • 操作がかなり複雑で、射撃時やホフク時などにしょっちゅう誤操作をしてしまう
  • カモフラージュやスタミナゲージがめんどくさい
  • レーダーがないのに敵の視界が広く、画面外から発見されてしまったり、隠れてもすぐに見つかってしまう
  • 隠れられる場所が少ない
  • 床下や机の下はなぜか見つかりにくいが、他の場所に隠れてもほぼ確実に見つかる?ので隠れられない
  • 見つかった後に隠れていないといけない時間が長すぎるので、いっそ死んだ方が早い
  • ゲームバランスが理不尽なので、自然と強行突破スタイルになってしまう
  • アイテムの種類が多すぎてどれが何に使えるのかわかりにくい
  • ギミックや特殊操作が多いわりにほとんど意味が無い
  • ボス戦が今ひとつ面白くない

・・・などなど、数え上げればきりがないほど。

しかし、最後の2時間あたりから一気に印象が変わった。今までに味わったことのないような臨場感のあるイベントや戦闘、人によって好き嫌いはあるだろうけど深みを増していくシナリオ、とても印象に残る素晴らしい絵作り、最後まで息をつく暇なく目が離せない展開と、どれもメタルギア3でしか味わえない素晴らしい体験だったように思う。前作では後半に行くにつれてシナリオが崩壊して評価がどんどん下がっていった印象だったが、今回はまったく逆。後半に入ってゲーム的にも演出的にも一気にクオリティが上がったような印象を受けた。

ただ、それでもやはり前半のゲームバランスやシステムに関してはもうすこし調整の余地があったのではないかと思う。終わってみて振り返ればプレイ時に悪印象だった部分もなんとなくその意図がわかってみたり、後半の印象に引きずられてなんとなくいい思い出に変わってしまっている部分もあったりするが、やはり第一印象が悪いというのはあまりよろしくないのではないかと思う。

簡単に思いつく修正点としては、

  • レーダーをなくすのであれば、敵の視野や巡回経路もそれにあわせてもう少しわかりやすくする
  • 動体レーダー、アクティブソナーなどの代替レーダーの使い勝手の向上
  • 見つかったあとに通常警備に戻るまでの時間(約2分)をもう少し短縮する
  • 警戒モード時に隠れて待つ以外に通常状態に戻す手段をシステム的になにか用意する
  • 床下や机の下以外に隠れられる場所をもっと増やす(ロッカーなどが少ない?)
  • 自然地形での引っかかりを防ぐために、勝手に壁に張り付くのをやめる(△ボタンを押すと張り付く、とか)
  • 武器の装備や主観射撃などの操作をわかりやすく整理する(煩雑でわかりにくい、この複雑さにあまり意味があるとは思えない)

わかっていながらあえてそうしている部分も多いのだろうけど、周囲でプレイした人は、序盤のあまりの難易度の高さにNORMALモードで遊ぶのをあきらめ、一番簡単なモードで最初からやり直したり、投げ出してしまう人も多かったようだ。せめて序盤だけでも、今回製作者側が遊ばせたかった「レーダーに頼らずに肉眼で敵を確認しながら的確に隠れながら進む」というのをチュートリアル的に覚えながら進めるような難易度のマップ構成や敵配置にして欲しかった。今回のようなゲームの構成であれば、最後まで見てもらってはじめて評価が定まるというような側面もあるだろうから、最初の少しだけをプレイして投げ出される状況は不本意なのではないかと思う。

また、今作でも蜂の巣を撃つ、本や食べ物でおびき寄せる、高いところから落下して気絶させる、などいろいろなギミックが用意されているが、使いどころが難しかったり、操作が複雑だったり、別の手段(強行突破)で進む方が簡単なのでまったく意味がなかったりと、せっかくいろいろできるにもかかわらず、ほとんど使用する機会がないまま終わってしまった。実装にはかなりの手間がかかっていると思われるので、本当にもったいないように思う。

あと、エンディングのスタッフロールを眺めていたらプログラマだけで20人強、ツール類のサポートを含めると30人弱の人数(正確には数えていないが)で開発したようだった。人が多ければその分多くの分量を詰め込むことができるけれど、これだけの大人数になると少人数体制とはまた違った苦労も多かったのではないかと思う。特に他のセクションに比べるとプログラマという職種は人数が多ければ多いほど作業効率が良くなる、というわけにもいかないはずだから。

参考:

http://www.radiumsoftware.com/0412.html#041221

http://blog.livedoor.jp/niku_sake/archives/11951420.html