■ 群集流動シミュレーションにおけるグループ歩行表現導入の有効性
- 2人組と回避行動
和田[6] は渋谷駅前(ハチ公前)交差点おける歩行者の挙動を分析した。その結果、男女のペアは密接して並列に歩行する傾向があり、対向する歩行者がその間を引き裂く確率が低い傾向にあることを見出した。
日本建築学会[8] は、歩道を歩いている男女のペア・女同士のペア・男同士のペアを、他歩行者が間を引き裂くことなく回避する確率を実験により調べた。その結果は表2.2の通りである。
男女、女性同士、男性同士の順に、歩行者がペア全体を回避する確率が高い結果となった。
Knowles[9] は歩道を歩いているペアを見つけて、実験者がその間をわざと通り抜けようとしたときのペアの行動を観察する、という侵入実験を行った。その結果、全てのペアの61%で、通行人が侵入するのを避けようとする行動が見られた。
つまり2人が並んで左右のどちらかに移動し通行人を回避した。
今日の帰宅時の会社から駅までの区間においてのツーマンセル率は異常なほどに高かった。
歩道を埋め尽くすくらいの高密度。