2006-04-28

[][]キングダムハーツ2 北米版 キングダムハーツ2 北米版 - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - キングダムハーツ2 北米版 - Nao_uの日記 キングダムハーツ2 北米版 - Nao_uの日記 のブックマークコメント

昔から「海外の人は高難度のゲームを好む」と言われている。特に北米ではゲームのレンタルが普及していることもあって、簡単にクリアされてしまうとゲームが売れないという市場になっている、らしい*1。実際、昔から海外版を制作するときには日本版にあったイージーモードを削除したり、通常のモードであってもより高難度に再調整したりするようなことが多くあった。

しかし、昨今では海外のゲームだからといってやたらと難しいものは減ってきているような感触がある。「God of war」や3以降の「Burnout」シリーズを遊んでいて、海外でもさほど難度が高くなく、さくさくと進められるようなゲームが好まれる傾向になってきているのではないか、とも感じている。やりすぎなくらいに丁寧なチュートリアルや、例えゲームオーバーになったとしてもすぐ直前からやりなおせたりするようなリトライ間隔の短さは、ひとたび死ぬと1時間戻されるような事が当たり前にあったりするような国内ゲームよりも、むしろ親切で遊びやすく感じることさえある。

そういった状況であるため、海外版を作るときの難易度調整をどのレベルにするべきなのか、というのは毎回悩むところでもあったりする。

キングダムハーツ2」は、国内120万本、北米でも130万本を売り上げている国内・海外双方から高い評価を得ている稀有なゲームなので、このような難易度調整の参考になるのではないかと思い、国内版だけでなく海外版も購入してみた。

少し前のファミ通のインタービュー記事では「海外では不適切な一部の表現を除けばほとんどそのままで変えていない」と書かれていたけれど、プレイする前はかなりヌルめに調整されていた国内版をそのまま海外で出すことはないのではないか、と思っていた。しかし、少なくとも最初の3時間程度の部分を遊んでみた感触では、ボスが死ぬタイミングやプレイヤーが苦戦する度合いが初回の国内版プレイ時とほとんど変わらず、少なくとも遊んだ範囲に関しては国内版とほぼ同一の調整になっているように感じられた。

今日はちょっと会社に出かける用事があったものの、会社に置きっぱなしになっている国内版を持って帰るのを忘れてしまったために直接の比較はまだやっていないけれど、少なくとも敵の硬さに関しては国内版と全く同一のパラメータになっている感触だった。もしかするとプレイヤーを死にやすくするために相手の攻撃力はわずかに上がっているのかもしれないけれど、ここまで同じプレイ感覚で遊べるということは、そのような調整も全く行っていない可能性は高い。

このような遊びやすいゲームが海外でも広く受け入れられている以上、少なくとも一般向けのアクションゲームに関しては、海外版だからといって無理に高難度に再調整する必要はあまりないのかもしれない。おそらく、どういうときに「面白い」と感じるかという点に関しては、日本人も海外の人も感覚はそれほど大きくは変わらないのではないか、と思っている。今はまだ海外の方がプレイヤー層がマニアよりに偏っているものの、今後は国内でも海外でも、苦行を強いるようなゲームは減っていく傾向になっていくのだろう。アクション面以外の謎解きや探索に関する感覚の違いはまだあるのだろうけど、そういう部分に関しても徐々に楽なものに慣らされていくことで、時間とともに差は減っていくのかもしれない。作業時間が許すなら、オマケ的に無茶なくらいに高難度のモードを追加すると一部の人に喜ばれることはあるだろうけど、それは国内でも同じことが言えるし。

ただ、こういった感覚的なことに関しては、日本で開発してる以上は向こうのゲームを遊びながら想像していくしかなく、このような分析が本当に正しいものなのかどうかについてはあまり自信が持てない。ネットに上がっている発言の声の大きい人が多数派に見えるだけかもしれないし、直接向こうの事情に通じている人に話を聞く機会があったとしても、サンプル数が少なければその人の主観が入り込む余地は大きい。情報ソースは広く求めるに越したことはないけれど、何をどのくらい信じるべきなのかの判断は難しい。

おそらく売り上げはだけはウソをつかないだろうと信じて、いま向こうで売れているゲームを購入して遊びつつ考えていくしかないか、と思っているのだけど、できることならもっと正確な状況が知りたい。何かいい方法はないだろうか?

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ダイナマイト刑事」は今ゲームが溜まりすぎていて遊ぶ余裕がなさそうなので見送り。いずれ機会があれば買いたい。

*1:伝聞のみでちゃんとしたソースからの情報を知らないため、実際のところどうなっているのかは不明。今でも同じような状況なんだろうか?