2006-04-11

直感に従い4ヵ月で50作を開発――実験が示したゲームの可能性 直感に従い4ヵ月で50作を開発――実験が示したゲームの可能性 - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 直感に従い4ヵ月で50作を開発――実験が示したゲームの可能性 - Nao_uの日記 直感に従い4ヵ月で50作を開発――実験が示したゲームの可能性 - Nao_uの日記 のブックマークコメント

このプロジェクトではゲームを3つのルールに基づいて開発することになっている。第1は「それぞれのゲームは7日間以内に開発しなければならない」、第2に「それぞれのゲームは完全に一人で開発しなければならない」、第3が「重力や、進化や、跳ねるといったような一般的な法則をテーマに持っていなければならない」だ。これだけのルールで、ひたすらミニゲームを開発し続けたのである。結果、4ヶ月で50以上のゲームが生みだされた。

 開発されたゲームは、インターネットで公開され、誰でも自由にダウンロードできるようになっている。また、遊んだ人は、5点満点で評価を投稿できるようになっている。できのいいゲームかどうかはプレーヤーによって取捨選択されるようにしてあるのだ。傑作といっていいゲームも次々登場した。

 3月に開催されたGame Developers Conference(ゲーム開発者会議)でこのプロジェクトの報告セッションがあったのだが、いくつものおもしろい知見が発見されていた。50ものゲームをリリースしながら、実際のところ、ゲームとしてそれなりにおもしろいと感じさせるゲームは10のうち3ぐらいの割合でしかない。また、2週間かかったのにあまりおもしろくなかったゲームと、2日間でできたのにおもしろくなってしまったゲームを例にあげて、ゲームの開発期間とゲームの成功とは何の関連性もないということを述べていた。

こんな作り方でも1/3くらいは遊べるものができる、と。こういうのは数撃てば当たることもある、というものなのかもしれない。

高校生の時に授業中にポケコンで「一日一本」のノルマを課していろいろなゲームを作ってみていた時期があったけれど、そのときにも下手にアイデアを練り続けてあれこれ悩むよりも、とりあえず手を動かしてみる方がいいかも、と感じたこともある。

仕事として「かけたコストに見合った何らかの成果を出さねばならない」というような状況だとこのようなやり方で進めるのは難しいかもしれないけれど、そうではない、趣味としてなにか面白いことができないかと模索するようなときにはこんな風に強制的に時間を区切って数を撃ってみるようなやり方も面白いかもしれない。気合とやる気を持続させるためにも。


ホントはこういうのは「20%ルール」の範囲内で業務に組み込んでいくのがいいのだろう。「20%ルール」どころか「120%ルール*1」が適用されるような現場ではどうともできないだろうけど。

こうしたGoogleのサービスの開発にあたっては、3~5人の少人数でグループを作って取り組んでいるという。また、開発者には「勤務時間の20%は、自分が興味のあるアイディアに取り組んでよい」という「20%ルール」が与えられ、このルールによってGmailorkutGoogle Newsなどが生まれたという。20%ルールはすべての開発者に対して適用され、新たなサービスの開発や検索効率の改善などの大きな原動力になっているという。

*1:常に全力の限界のさらに20%増で働くことが要求される、みたいな。