■ プログラミングチームのありかた
方法論と同時に大切な要素となるのが,人材の運用や,チームの構成に関するポリシーの決定だろうと思う。どのような手法を導入するに当たっても,それを適切に制御する人材が無くてはならないという条件は,変わらぬものであるはずだ。
この講演において氏は,プログラマチームを構成する各員の役割や,チームを正しく運用する方法について,概論的な解説を行っている。その中でも特に注目したいのが,「偉い人ほどコードを書かない」……あるいは「偉い人ほどコードを書いてはいけない」という指摘だ。
氏は,リードプログラマ(国内では「メインプログラマ」と呼ばれることが多いと思う)の職務を次のように定義している。
※ ゲームの全体構造の設計と監督を行う
※ データパス(コンテンツを処理するフロー)の設計と管理を行う
※ 内部的に必要とされる技術的な設計書を書く
※ デバッグ計画の立案に参加する
※ プログラマチームに必要な機材を確保する
※ 各マネージャと連携し,コーディングが正しい方向へと進んでいることを確認する
※ 仕事のレビューを行い,各プログラマがタスクを完了させられるよう援助する
※ ゲームがパブリッシャやハードウェアメーカーに認可されるよう調停を行う
※ コードを書く
このリストにおいて「コードを書く」というタスクは,最も優先順位の低い仕事となっている。リードプログラマはチームの監督や主要部分の設計,成果のレビューなどに労力を割くべきであり,決してコーディングに重点を置いてはいけないということが述べられている。逆に,リードプログラマ自身がコーディング作業を多く請け負ってしまったがために,チームに対して苦痛をもたらしてしまったという Taylor 氏自身のエピソードが添えられている。
■ 戦略戦略というが戦略とは何かね
負け戦のスパイラル
1.赤字プロジェクト発生
2.その赤字を埋めるために他のプロジェクトの値付けを高くする
3.価格競争で負けて失注
4.1.の赤字と3.の営業経費を取り返すために、無理な条件で受注
5.(現場の予想通り)デスマ⇒1.に戻る
・・・切れよさっさと。というわけで建て直しの基本。
1.出血を止める=捨てるものを決める
2.次に増血=残った部分が死なないための輸血
3.そして造血=残った部分が血を作れる状況作り(出来るだけ安静にしながら)
4.最後に血流の再構築=改めて成長に向けて運動をはじめる
経営とか戦略とか言う暇があったら、さっさと決めるよし。意思決定がマネジメントの仕事だよ。