2005-04-06 2005-04-06 事態の解決を長引かせることは、それ自体ですでに「悪」なのである。はじめのうちならば小規模な対策で解決できたかもしれない問題も、長引けば長引くほど、解決に要する血も軍費も増大せざるをえない。だが、これらのことよりも深刻で後を引く弊害は、当事者であろうと非当事者であろうと関係なく生じてくる、自信の喪失であった。 塩野七生「ローマ人の物語ⅩⅠ 終わりの始まり」より 手遅れになる前に。