■ ーOOO-名越さんの話
昔、ゲームに関する大規模なアンケートを取ったことがあったんですよ。
超有名なゲーム8本くらいの名前を出して、「知ってますか?」とか、「やったことがありますか?」とか、もっともっと細かい質問が数十個もあるようなアンケートなんですけど。
で、その中で僕が本当に知りたかったことって一つしかなくって、それは
「そのゲームを、あなたはクリアしましたか?」
ってことなんですけど。
で、その答えが、
「20%」
だったんですよ。
せっかくお金を出して買ったゲームなのに、20%の人しかクリアできてない!
コレはゲームを作る者として、本当にショックでしたねぇ。
自分でもすっかり忘れてたけどふとしたきっかけで思い出した、昔の日記より。
最近ゲームを遊んでいるときに開始数時間後かゲーム中盤に到達したあたりで、「このゲームはあとはコレを延々と繰り返すだけで終わるな」と勝手に見切ってしまって飽きて止めてしまうことが多くなった。
特に洋ゲーはその傾向が顕著で、『メダルオブオナー』のノルマンディー上陸シーンみたいに、まず一番初めに見せたい面白さを最大限に生かせるようなネタを持ってくるため、竜頭蛇尾で途中でネタ切れを起こし、後半は失速して消化試合のような展開になってしまうものも多い。
商品としての売りやすさやわかりやすさを考えればそちらの方が良いのかもしれないし、見てくれる人の少ないゲーム後半に大きな労力を注ぐのは無意味と考えるなら、力の入れどころ・抜きどころとしてそれはそれで正しい部分もあるのかもしれない。
それでも、あまりに極端にそういうことを繰り返していると、いつかマズい事になるような気がしてならない。なにか別方向の工夫が必要だろう。
こういった購入・成長要素と、バリエーション豊かな敵や地形、リニアではなく少しづつ形を変えながら違う方向に上がっていく難度が上手く噛みあって、最後まで飽きさせないプレイ感覚を形作っていた。こういった絶妙な調整技法は未だ海外ゲームの苦手とするところであるように思う。
ちょうど3年くらい前にこんなことを書いてた。3年も経てばいろいろと変わるものだなぁ、と思う。