今日は同じセクションの人と飲み。いろいろ話す。
話の流れとは無関係に帰り道で思った、とりえず当面必要とされることとしては、
- まずは、当たり前のことを当たり前にこなせるようにすること。ただし、その「当たり前」のレベルはありえないほど高いところに設定するように。
- そこに、何か一つでもわかりやすい「当たり前でないもの」を加えられるようにする。
と、そのくらいを目標に。
あと、自他共に認めるようなわかりやすい短所であれば、それなりの対処もできるので大した問題にはならない。それよりもずっと怖いのは、「自分ではできていると思い込んでいるのに、周りから客観的に見るとできていない」こと。
自覚がなければ直しようもないし、できていると思い込んでしまっている分、余計にタチが悪い。常に注意し続けるしかないか。
■ Having Friends Who Disagree
自分と同じ考えを持つ人とだけ働くのは楽なことかもしれない。自分と同じ信念を持つ人とだけ話し合うことは楽しいかもしれない。あるいは,人の力を借りずに自分の頭の中だけで何かを片付けることができれば,それが最も手っ取り早いと感じるかもしれない。しかし,そういった一方的な視点は,世界の見え方を歪ませてしまう。本来見えるはずの過ちをも見えなくしてしまう。その歪みを正すには,常に自分と異なる視点を受け入れるよう努力しなければならない。
もし,常に自分の意見に反対する人が周囲にいるならば,その存在を疎んではいけない。もしその人が,単なる好き嫌いや自我やイデオロギーからではなく,筋の通った己の考えから反対しているのならば,その存在を大切にした方がいい。自分の考えは,その人に説明をする過程で洗練されていく。そしてもし,最終的に両者が納得のいく結論に辿り着くことができたならば,それはこの上なく素晴らしいものになっているに違いない。
■ [開発]ワーキングプアーな職場で10倍くらい働くという事
話しは少しズレますが、僕は日本一荷物の遅れが多いという集配所で働いたことがあります。
なんでそんなに荷物が遅れていたのか、僕が見付けた問題点を書いてみます。
なんで荷物が遅れちゃうのかなとか思ったりして、いろいろ観察もしていたんですが、各個人で得意な分野というのはあるらしい。バーコード読み取り職人だとか、ダンボール放り投げ職人だとか、いろいろと優れたスキルを持った人はいたわけです。それぞれの能力が低いわけではない。人員に対して荷物の量が多いかというと、そういうわけでもないような気がする。それじゃなんで遅れちゃうのか。
彼らは優れたスキルを持っているんだけども、それを伝達する重要さを知らない。スキルだけでなくて、基本情報の共有すら危なかった。これだと僕のような派遣されて来た人はもちろん、一月くらい働いている人も当てずっぽうで働かざるを得ないわけです。当然、荷物は遅れてしまう。
集配所に足りなかったものは、ダンボール投げのスーパープレーヤーでも、バーコード読み取りの熟練職人でもなく、情報のハブとなるような人だったわけです。
経験上、能力の高い人が揃っているはずなのにプロジェクトがうまくいかない理由の一つとして、このような「情報伝達の不在」と「相手への無関心」があるように思う。
僕がちょうスゲーと認定している人は、無闇に情報の共有をしているんです、クドいくらい。しかもそれが分りやすい。
僕に限ってみても、入社後、その人から伝達された仕事についての情報量はかなり莫大です。結果として僕は1.2倍くらい仕事が出来るようになった。
上のほうで書いたけども、その人の清掃能力は飛び抜けているわけではないんだけども、なかなかスゲーノウハウを人に伝達することによって、全般的な仕事の効率をちょう向上させている。そんなこんなで、僕の10倍程度の速度で働いてるっぽい。僕はこれはスゲーことだと思います。
プアーな職場というのは基本的に、同じ仕事の繰り返しです。大きな仕事を分割し、集団で定型的な目的を達成している。
それでも個々人で仕事のやり方に差異があって、効率的な方法、非効率な方法がある。その効率的な方法を20人の人に伝達すれば、全体的には10倍以上の速度の向上が見込めるのです。
これは実はプアーじゃない仕事でも同じことなんだけども、なぜかプアーな職場ではコミュニケーションっぽい事柄が軽視される傾向があるような気がしてなりません。
プアーな仕事であってもそうでなくても、「大きな仕事を分割し、集団で定型的な目的を達成する」という部分は基本的には何も変わらない。それでも、コミュニケーションの重要さにはあまり気を使わない人は少なくはないように見受けられる。
人間がたくさん集まって仕事をしているのだから、互いに考えていることも違うし、どうしたいかとか、どうすればいいと考えているのか、ということもお互いに違っていて当然。そのため、コミュニケーションを行わないままに時間が経てば経つほど、それぞれの人の目標や具体的になすべきと考えていることがずれてきたり曖昧になったりしやすくなるし、そのような溝を埋めないままに作業を進めてしまうと、どこかの時点で必ず破綻する。そういった場面をこれまでに何度も見てきた。
意見の食い違いが存在するならできるだけ早い時期にせめて互いが食い違っていることだけでも認識し、実作業が進んでしまって取り返しがつかなくなる前に、どう対処すべきなのかを納得いくまで話し合っておく必要がある。人数が増えれば増えるほど、このようなコミュニケーションロスによる作業の非効率は増大していくし、そんな状況でやたらと人数だけを増やしても、コストは増大するのにむしろ効率が落ちてしまうだけの結果にしかならない。
このような問題を未然に防ぐためにも、チーム内の情報共有を促進して食い違いを減らせるよう、コミュニケーションのハブとして上記の「10倍の速度で働いている人」のように動けるようになりたいと思っているし、みんながそのように動けるようになればチーム全体の負担も減り、楽しく仕事ができるようになっていくはずだ、と信じている。