2006-01-27

「ゲーム開発者の視線がゲーマーと同じなのが気になる」が気になる 「ゲーム開発者の視線がゲーマーと同じなのが気になる」が気になる - Nao_uの日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 「ゲーム開発者の視線がゲーマーと同じなのが気になる」が気になる - Nao_uの日記 「ゲーム開発者の視線がゲーマーと同じなのが気になる」が気になる - Nao_uの日記 のブックマークコメント

最近ちょっと気になっているのは、一部のゲーム開発者の視線がゲーマーと同じになっていること。

(略)

ボクは、プロというのは「より多様なユーザーの視点を持つ」べきだと思います。ゲームを作りたいなんて人間は、そのままでも世間から見れば、十分ゲーオタだし、ゲームに精通してるんです。どれだけ精通しているかを誇るのは素人のやることでしょう。

よくネット上で自分の事について言及されているわけではないにもかかわらず自分にも当てはまるからといって自意識過剰に反応してしまう人がネタにされていたりするけど、『ワンダと巨像』『龍が如く』『メテオス』『ブルーオーシャン戦略』に「ゲーオタ」と身に覚えのある単語がたくさん見えたので一応反応してみることにする。


ちょうど一年ほど前に、半ばデスマーチ化していた今のチームに配属されてからは満足に休日も取れず、早朝から日付が変わる頃まで仕事漬けでゲームどころかプライベートな時間を取ることすらままない状態。そんな中でこの日記は唯一の現実逃避としてささやかな楽しみになっている。

今は愚痴が増えそうなのであまり仕事に絡む話をしたくない気分だし、目先の問題解決すらうまくいっていない状態なので未来のことを腰を据えて考える余裕も持てていない。自分自身、また自分の所属しているチームや会社、一部を除いた業界全体に至るまで先のことを考える余裕がないままに現状をなんとか場当たり的な方法でしのぎ、その結果時間がたつとさらに余裕がなくなる、という負のスパイラルに陥ってしまっているようにも思えてしまう。お金を持っている人のところにさらにお金が集まるように、余裕もまた余裕を持っている人のところに集中する。

かといって、ゲームの世界の新しい流れや今後の展開について興味がないわけではない。「NintenDogs」や「脳トレ」も購入して遊んでみて、自分なりに考えていることもあるし、「脳トレ」に関してはゲーム化される前の書籍版「脳を鍛える大人のドリル」のときからチェックしていた。当然ながら買ったゲームやその感想をすべて表に出している日記に書いているわけではないし、考えたことを全部ここに書き込んでいるわけでもない。それを差し引いたとしても本質的に視点が偏っていることは否定できないけど、仕事として考えるときにはなるべくその影響を受けないように気をつけるようにはしているし、今よりもう少し余裕のあった頃には自分の手が届く範囲でできることはないかといろいろ考えて*1試行錯誤もしていた。

プロ意識がないといわれてしまえばそれまでだけど、ゲーム開発者はみな原理主義的に「ゲーム業界の明るい未来像はどうあるべきか」とについて自分の考えをブログで表明しなくてはならないなんてこともないだろうし、それぞれの趣味趣向や職分、才能に応じたいろんな立ち位置があってもいいんじゃないかとも思う。また、そんな中で環境に適応できない種は放っておいてもいずれ淘汰されるだろうから一部にそういう人がいるだけであるなら大した問題でもないだろう。それでも「おまえみたいな人間がブログで戯言を垂れ流すのは見苦しい」とかいわれてしまったらゴメンナサイと謝るしかないけど。

自分にはDAKINIさんやあれれさんのように他人をうならせるような鋭い切り口の視点をもった思考はできない。正直、自分のような視野狭窄のゲームマニアがそれなりに食っていける程度に仕事ができているのもこういった方々の影響(というか受け売り?)が大きいのだろうから尊敬/感謝もしているし、数年前からご自身のブログを通して先の先を見通した鋭い視点で各方面にさまざまな影響を与えておられるDAKINIさんのような方の作ったゲームを是非遊んでみたいなぁ、ともずっと前から思っている。もしかしたらもうすでに自分のプレイした中にその作品があったのかもしれないけど。

話がそれた。とりあえずは仕事と趣味は別だろう、ということで。

「余裕がなくなってくるとその人間の本性が出やすくなる」ということはこの最近イヤというほど経験済みだけど、そう考えると最近の余裕のない状況での更新内容からは少なくとも自分の趣味の大本の部分は相当に偏っていることがよくわかる。ネタが偏るのは自分の好きなものについてであれば時間がないときでも気軽に更新できるからだろう。でも、別に業務用のブログじゃないんだから、たまにはアニメの話や小説・ラノベなどの管理人の好む濃い趣味の話があってもいいんじゃないだろうか。そんな話題の一つが古かったり偏っていたりするゲームの話であったとしても。

ただ、上記リンクの内容自体は至極真っ当な話で、とりあえず自分も含めてゲーム開発者の意識が低いことは確かだろう。DAKINIさんの指摘もこんな場末の日記サイトの事ではなくもっと一般的な話なのだろうから殊更気にすることでもないのだろうけど、自分の事かどうかはともかくリンク先を読んでいてちょっと心が痛かったので無意味に長々と言い訳を書いてみた。今はこんなのを書いている暇があるなら睡眠時間に当てるほうがずっと有意義なんだろうけど。

ゲームが売れないと嘆くあなた、今あなたはどこを見てますか? 『ブルーオーシャン戦略』を買ったあなた、どこを見てますか? 日向ですか、日陰ですか? 

あと、話の流れも空気も読んでないタワゴトだけど、今となってはゲーマーが好むようなタイプのゲームこそ「日陰」だよなぁ、なんてことを思ったり。

*1:「バカの考え休むに似たり」という言葉が頭をよぎるけど。